『君が代』は3番まである

情報提供: かずき 様||No.98

 日本の国歌『君が代』。その歌詞は3番まである。

 『君が代』の1番の歌詞は、平安時代に詠まれた詠み人知らずの和歌に由来。『古今和歌集』にも収録されており、治世・長寿を祝った和歌として知られる。1番の歌詞「君が代は 千代に八千代に さざれ石の 巌となりて 苔のむすまで」は、「あなたがたの平和な時間が、いつまでも、小さな石が大きな岩になり、それに苔が生えるほどずっと続きますように」を意味する。

 それに続く2番と3番の歌詞もある。2番の歌詞は、「君が代は 千ひろの底の さざれ石の うの居る磯と 現はるるまで」。源頼政の和歌に由来する。

 また、3番の歌詞は、「君が代は 千代ともささじ 天の戸や いづる月日の 限りなければ」。藤原俊成の和歌に由来する。

 一方、1881年に文部省音楽取調掛が発行した日本初の教科書「小學唱歌集 初編」には、1番と2番の続きが掲載されている。

 それによると、現在の歌詞にそれぞれ、1番は「うごきなく 常磐かきはに かぎりもありじ」、2番は「かぎりなき みよの栄を ほぎたてまつる」と続く。

 この「続きの歌詞」はいずれも、教科書編集に携わった東京師範学校教員の稲垣千頴によるもの。