睡眠薬を大量に飲んでも死ぬ可能性は低い

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 自殺の手段の一つに睡眠薬を大量に服用する方法が知られているが、現在の睡眠薬で20~30錠ほど飲んだとしても、命を落とす可能性は低い。

 この定説が広まったころの睡眠薬は脳全体に作用した。そのため呼吸中枢にも作用して呼吸が止まり、そのまま死ぬ危険性が高かった。

 だが、現在の睡眠薬は脳の情動中枢にだけ作用し、興奮を沈めて不安を和らげることで眠りに導くというもので、大量に飲んでも命を落とすことはない。

 もし大量に飲んだ場合は昏睡状態に陥り、病院へ運ばれると胃洗浄が行われる。胃洗浄は大きな管を喉から胃まで通され、20リットルもの水を注入されるというもの。麻酔をかけずに行われるため、患者は非常に辛い思いをするという。

 睡眠薬で自殺しようという人は思いとどまってほしい。過酷な未来が待ち受けているのだから。