「最初はグー」を広めたのは志村けん

情報提供: 匿名希望 様||No.3

 じゃんけんの冒頭で「最初はグー」の掛け声がよく行われる。この掛け声は、コントグループ「ザ・ドリフターズ」のメンバー、志村けんが広めたものである。

 「最初はグー」がメディアで初めて使われたのは、ザ・ドリフターズが主演し人気となったTBSのバラエティ番組『8時だョ!全員集合』。番組内で、志村けんがメンバーの仲本工事とともに、西部劇風の酒場で「最初はグー、じゃんけんぽん」の掛け声で手を出すじゃんけんをし、敗者は罰ゲームをするというコントコーナー「ジャンケン決闘」を行い、視聴者から好評を得た。掛け声は後に「最初はグー、またまたグー、いかりや長介、頭はパー、正義は勝つ、じゃんけんぽん」に変わるも、長く愛されるコーナーとなった。

 コーナー誕生の発端となったのは、同番組の収録終了後の飲み会で志村が言った一言だったという。飲み会の最中、飲み代を誰が支払うかをじゃんけんで決めることになったが、全員酔っ払っていたため手を出すタイミングがなかなか揃わなかった。見かねた志村は、地元の東京都東村山町(現・東村山市)のローカルルールだった「最初はグー」の掛け声で始めることを提案。無事にタイミングが揃った。このできごとから掛け声はメンバーの中で流行し、同コーナーが生まれた。

 じゃんけんの掛け声はそれまで各地で異なっていたが、番組の人気とともに次第に統一されていった。