「OK牧場」は映画『OK牧場の決斗』が由来ではない

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 元プロボクサー、ガッツ石松の代表的なギャグ「OK牧場」。西部劇の名作映画『OK牧場の決斗』を連想する人も多いだろう。だが、本人によれば、由来はこの映画ではないという。

 彼が初めて「OK牧場」と言ったとき、頭の中にあったのは、同じ西部劇の名作映画でも『ララミー牧場』。主人公のジェス・ハーパーが彼の子供の頃のヒーローで、ジェスを演じるロバート・フラーと握手するのが夢だった。

 1990年に公開された、自らメガホンを取ったボクシング映画『カンバック』で、憧れのフラーの出演が決定。茨城県大洗町でクライマックスシーンの撮影が行われた。目の前で「最高の演技」を見せたフラー改め「『ララミー牧場』のジェス」に、ガッツは興奮のあまり、「OK」とカットを告げるべきところで「OK牧場」と叫んでしまった。ゆえに、「OK牧場」は「OK、ララミー牧場」の略なのだ。

 以来、何か良いことがあると言うようになったという「OK牧場」。2004年、お笑い芸人のはなわがネタの中で取り上げたことや、自著『最驚!ガッツ伝説』のヒットにより、広く知られるようになった。