直木三十五は年齢を名前にして毎年改名した

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 文学賞の直木賞に名を残す直木三十五は、年齢を名前にして毎年改名していた。

 直木三十五の名前は35歳に改名したもの。31歳のときは直木三十一と名乗り、以降、32歳になると直木三十二、33歳になると直木三十三と毎年改名。34歳のときは縁起を担いだのか改名せず、35歳になると直木三十五と改名した。

 36歳のときも直木三十六と改名したが、原稿を受け取った編集者がこの事情を知らず誤字だと思い、直木三十五の名で出版した。これに業を煮やした直木は、三十五のままで良いと以降は改名することはなかった。

 また、「直木」は本名の植村宗一の「植」の字を分解して名付けた。