北海道に棲息するのに「トウキョウトガリネズミ」という名前の動物がいる

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 トウキョウトガリネズミという、体長50mmほどの「世界最小の哺乳類」とも言われる哺乳類がいる。主に北海道に分布しているが、その名前は「トウキョウトガリネズミ」である。

 1903年、北海道鵡川町でイギリスの動物学者、ホーカーが発見し標本を採取した。名前に「トウキョウ」があるのは、ホーカーが採取した際、標本ラベルに「蝦夷(Yezo)」と書くべきところを誤って「江戸(Yedo)」と書いてしまった、または「蝦夷」と書かれていたものが読み間違えられたことが原因とされる。

 さらに、外見はネズミに似ており名前にも「ネズミ」と付いているが、属するトガリネズミ科は、ネズミの仲間ではなくモグラやハリネズミに近い。