地図には縮尺どおりに描かれていないものがある

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 地図には「25000分の1」「50000分の1」などの縮尺があるが、この縮尺は地図上に描かれるものすべてに対して適用されるわけではない。

 例えば、道路。幅員3メートルの道路を25000分の1の地図上に描こうとすると、幅0.12ミリメートルの線を描かなければならず、見づらくなってしまう。そのため地図上では、道路を線2本で表した記号として描かれる。細い道路の場合、地図上の道幅を元に計算しても、実際の道幅にはならない。

 2本の線の間の幅は幅員によって異なる。25000分の1の地図では、幅員3メートル以上5.5メートル未満の「1車線道路」は幅0.4ミリメートル、幅員5.5メートル以上13メートル未満の「2車線道路」は幅0.8ミリメートル、幅員13メートル以上25メートル未満の「4車線以上の道路」は幅1ミリメートルで表す。

 他にも、線路や川も実際より広い幅で描かれる場合がある。実際の縮尺とは異なるが、見やすさを考慮して描かれている。