バチカン市国より面積の小さい国がある

情報提供: たもろ 様||No.53

 世界の国の中で最も面積が小さいとされるバチカン市国よりも、さらに面積の小さい「国」がある。

 その名は、自称、シーランド公国。イギリス南東岸から10kmほど沖合いに行った場所にある。

 面積は0.00055km2(550m2)。バチカン市国は0.44km2なので、シーランド公国はバチカン市国の800分の1の面積。首都はシーランド。通貨はシーランド・ドル。主要産業はインターネット。

 シーランド公国が領土とする部分はもともと、第二次世界大戦中にイギリスが使っていた、フォート・ラフスと呼ばれる海上要塞だった場所。イギリスは第二次世界大戦中、沿岸防衛の拠点として4つの海上要塞と多くの海上トーチカを建設していた。シーランド公国はそれらのうち最も北に位置する。

 イギリスは強制的に立ち退かせようと裁判を起こしたこともあるが、1968年、シーランド公国が領土とする部分はイギリスの領海外に存在し、イギリスを含む周辺諸国が領有を主張していなかったことを理由に、イギリス司法の管轄外とする判決が出された。

 なお、国連加盟国およびバチカン市国で、シーランド公国を国家承認している国は一ヶ国もない。