ゲートボールはもともと子供向けのスポーツとして考案された

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 ゲートボールといえば、おじいちゃん、おばあちゃんが楽しむ、高齢者向けのスポーツのイメージが強い。だが、ゲートボールはもともと、子供向けのスポーツとして考案された。

 戦後の物資不足だった時代、遊び道具の少ない子供たちのためにと、ゲートボールは生まれた。考案したのは北海道芽室町に住む鈴木栄治さん。かつて、フランスのスポーツ、クロッケーで楽しんだことがあった。クロッケーは場所も取らず、用具も少なくて済む。鈴木さんは時代に合ったこの利点に着目し、考案した。

 ゲートボールの利点はまだまだあった。運動量が少なくて済むことや、団体でも楽しめることだ。これらの利点はお年寄りにとっても都合が良く、高度経済成長期に入ると、やがてお年寄りのスポーツとして定着していった。