ホタルイカが属するのはホタルイカモドキ科

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 全身に千個ほどの発光体を持ち、外敵などから身を守るために青白い光を放つホタルイカ。分類上は「ホタルイカモドキ科」というややこしい名前の科に属する。

 ホタルイカは1905年、生物学者の渡瀬庄三郎が富山湾で発見し、体がホタルのように光ることから名付けられた。その後の1914年、生物学者の石川千代松がホタルイカと似て非なる種を発見し、「ホタルイカモドキ」と名付けられた。

 だが、大西洋をはじめとする諸外国では、日本で「ホタルイカモドキ」と呼ばれる種の方がスタンダードな種だった。分類を行う際に世界標準に合わせ、基準となる種をホタルイカモドキとする「ホタルイカモドキ科」の中に、ホタルイカが属するという格好となった。