シンデレラのガラスの靴はもともと毛皮の靴だった

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 シンデレラが主人公として登場する話として広く知られるシャルル・ペローの童話『サンドリヨン』では、シンデレラは、ガラスの靴を履いていることで有名だが、もともとの話では毛皮の靴だった。

 フランス語で「ガラス」は「verre」、「毛皮」は「vair」という。綴りこそ異なるものの、どちらも「ヴェール」と発音する。同書はフランスに伝わる話を元に書かれたが、ペローが同音異義語に引っ掛けて毛皮をガラスに書き換えた、あるいはペローが著した以前に誤って伝わっていたとされる。

 また、同書ではシンデレラはカボチャの馬車に乗っているとしているが、これを付け加えたのもペローだ。

 ガラスの靴では履きづらく壊れやすい上、作るのも難しい。なぜシンデレラはそんな靴を履いていたのか疑問が湧くが、もともと毛皮製ならば納得である。