コンセントは差し込めない

|No.210

 電気製品に電気を取り込むとき、「コンセントを差す」と表現するときがある。だがこれは誤った使い方である。

 「コンセント」は、東京電燈の社員だった小林勲さんが考案した言葉。大正時代、普段壁に設置される差し込み口を「コンセント」、電気製品から伸びる差し込むものを「プラグ」と名付けた。

 よって、「コンセントにプラグを差す」と表現するのが正しい。

 「コンセント」「プラグ」の呼び名は、もともとコンセントとプラグの一組を指して「コンセントプラグ」と呼ばれていたものを分けた形。「コンセントプラグ」は、「同心構造のプラグ」を意味する英語「concentric plug」に由来する。

 また、語源からもわかる通り、「コンセント」は和製英語。イギリス英語では「Socket(ソケット)」、アメリカ英語では「Outlet(アウトレット)」と言う。